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BICICLO "Ferrari"x"COLNAGO" CX60

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 MTBが欲しい熱がここ3年くすぶっていた。そこに現れたのがこのCX60。
 ブランドに拘りは無かったが、装備そこそこで激安の新品込々で4万円だったので買っちゃいました。Ferrariです。

 この自転車はメキシコのBiciclo社が企画し、Ferrari(フェラーリ)のライセンスを正式に取得。COLNAGO(コルナゴ)の協力を得て誕生した台湾産の自転車です。 複雑です。ゆえに日本の販売店や個人売買において故意か無知かは置いといて、正確に記載しているところが一つもないのが現状で、ならばと折角手に入れた記念にメキシコの記事を漁って更に詳しく調べてみました。 スペイン語と英語をgoogle君頼みで頑張りましたが正確性についてはご了承を。

 メキシコにある自転車メーカーBiciclo社。 イタリア人オーナーのアレッサンドロ・アレッシ氏(Alessandro Alessi)が「フェラーリのマークを付けた自転車を販売したい」と思いついたのが事のはじまり。 フェラーリに打診した時点で他社からも同様のオファーがあり検討中だと言われるが、厳しい審査を経て2006年11月フェラーリから正式にライセンス獲得し契約。 プロジェクトには25millioUSドル(当時レートで3億円)を投じ、既に半世紀近くフェラーリとタッグを続けていたコルナゴからも協力を得て2007年11月に最初の出荷が行われた。 7種のモデルで計3万台。初期の製造は韓国のコルナゴ工場だったが、当方のモデルは台湾での製造。 当時の生産予定によると、2008年半ばにはメキシコで生産し、2009年には台湾と別の地域でも生産する計画とある。 北米ではメキシコモデルもあったのか?
更に詳しいことは下部に記載しました。

SPEC


定価       : 358,000円
フレーム     : Hydroformed Aluminum 7005
フロントフォーク : SUNTOUR EPICON
シフター     : SHIMANO LX / SL-M580
F.ディレーラー  : SHIMANO LX / FD-M580
R.ディレーラー  : SHIMANO XT / RD-M772
ブレーキセット  : SHIMANO Deore / BR-M535 / SM-RT51
チェーン     : 
リアショック   : ROCK SHOX BAR 1.1
サドル      : Ferrari CX60 GP Edition Microfiber Saddle
ホイールセット  : ALLOY RIM
F.タイヤ     : Continental Explorer Pro 26x2.1 ※1(620g) + Tube → Schwalbe Land Cruiser Plus 26x1.75※1(910g)
R.タイヤ     : Continental Explorer Pro 26x2.1 ※1(620g) + Tube → Schwalbe Land Cruiser Plus 26x1.75※1(910g)
ペダル      : Wellgo slloy CNC machined pedals
前フェンダー   : Zefal Deflector FM20
後フェンダー   : Zefal No Mud Universal Mudguard
※1:カタログ値

メーカーについて

 日本の販売店は何処もいい加減でフェラーリ!フェラーリ!コルナゴ!フェラーリと上辺を連呼するだけ。 販売していたショップを過去現在含めいくつか調べたが、実際のメーカーであるBiciclo社(TURBブランド)の説明はおろか、記載さえない始末。 協力したコルナゴの銘が付いているせいで、コルナゴの自転車と勘違いしている線もあるが、プロがそんな盲目なのか!? 日本ではそんな待遇のBiciclo社は、メキシコで年間最大40万台も生産し、保有するTURBOブランドは4回ものオリンピック自転車競技で使用されたメキシコ最高峰のメーカー。 しかし、近年生産数は伸びるも利益は追随せず、メキシコ自転車業界全体が厳しい時代であった。その原因は中国からの安価な輸入車。 フェラーリ×コルナゴ企画を成就させたが経営状態は悪いようで、最盛期には1日2,000台を誇った生産数も2014年末には数百台になり、同年には労働者の半数以上にあたる300人を解雇している。 工場閉鎖もしたが破産はしていないと関係者談。
 創業者一族は1969年にイタリアから家族でメキシコに越してきた。アレッサンドロ・アレッシ氏はまだ10代であった。 それから40有余年、父が起こした会社を継ぎ大きくしたが栄枯盛衰なり。 同氏については、民事裁判所での公聴会履歴?があり、それによると2013年〜2016年までに50回近く、2017-2019年も10回程度開かれている。 相手は銀行だから債権者だろう。また2015年の新聞には同氏の秘書?への支払い命令が載っていたので給与未払いか何かあったのだろうか。

 しかしながらグループ会社であるTurbo Bicycles社が、Facebookで2015年7月に社のロゴを変更しているのを確認したので、 色々清算して再スタートしたと思われる。今では電動自転車も売っている。 また、1997年から使用してきたドメインturbo.com.mxはアクセスできないものの保有し続け、 現在使用しているturbobicycles.mxと登録情報が同じなので、完全には倒産せず継続した模様。

その他調べていて分かったこと

・販売当時から2011年くらいには各国フェラーリ販売店でも取り扱いしていた。
・当方が購入した販売店が2013年に99,800円で売っていた。
・兄弟モデルCX50は新品・中古とも現在9万円前後。ハードテイルの方が人気あるか。
・アメリカではBiciclo Turbo USA社製として売っており現地法人を作ったようだ。 USAの自転車フォーラムでは2011年に1,000ドルくらいで買うか悩んでいる人がいたが、買うなと言われたり2年間乗っている人が良いから進めていたりした。 Amazon.comやいくつかの販売サイトで確認したがアメリアでは全部売り切れだった。
・イギリスの2009年時のブログに適正価格は600ポンド(当時レートで9万円)だと言ってる人がいた。 UKの自転車フォーラムでは2015年に500ポンド(当時レートで9万5千円)で買った人が叩かれていたが本人は満足そうだった。 Amazon.ukでCX60は2009年と2011年の登録で2ページあったが、どちらも売り切れだった。 CX50は550ポンド(約8万円)でまだ売っていた。
・メキシコでは2010年に1,050USドルで既に安売りされていた。アメリカでの定価は4,000USドル以上。
・2010年に韓国で開催されたF1GPでフェラーリのドライバーであるアロンソがCX50に乗ってコースを走っている写真がある。
・検索時にボルボのXC60が多くヒットし妨げになった。

記:2019.12.15

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